日本のアニメ映画不動のトップ10

日本のアニメ映画はブームとなった80年代ごろから主流のエンターテイメントとして活躍し続けています。
ほとんどが漫画を元にして作られているアニメですが、この中でもジャンルは多種多様で、そしてその手の込んだ作画の一部はなんと手書きによって作られているのです。
ここでは以下のリストで日本のベスト映画を年代順にご紹介していきます。

1.風の谷のナウシカ1984 監督宮崎駿
この映画は、腐海という森が放つ毒に怯えて人々が暮らす風の谷で、一人の少女ナウシカがその人々を腐海から守り、そしてオウムと呼ばれる巨大生物と人間が共存する道を見つけようと奮闘する姿を描いています。
その圧倒的な作画と美しい色彩だけでなく、久石譲によって手掛けられたサウンドトラックもこの映画の見どころと言えるでしょう。

2.吸血鬼ハンターD(1985 監督芦田豊雄
この映画は吸血鬼によって支配されている世界を舞台にしており、吸血鬼によって狙われた一人の少女が吸血鬼ハンターと呼ばれる謎の青年Dに助けを求めるところから始まります。西洋観、ゴシックホラー、終末論的要素を融合させたこの映画は、グロテスクな映画においてはまさに傑作となっています。

3.魔女の宅急便(1989 監督宮崎駿
この映画では、主人公13歳の魔女キキが親元を離れ新しい街でその自身のほうきを使い宅急便の仕事を始めるところから物語が展開していきます。詳細にまで手が込んだアニメーションはもちろんのこと、この映画はユーモアを織り交ぜながらキキの成長する姿を中心的に描く魅力的な作品となっています。

4.AKIRA(1988 監督大友克洋
この映画では、第三次世界大戦で核兵器により荒廃した町のそばに立てられた都市東京を舞台に、暴走族の長である金田とその仲間鉄雄の前に突然謎の生物が出現し、それにより鉄雄が政府によって連れ去られていくところから物語が展開していきます。
全て手書きで製作されたこの映画は、その圧倒的なアニメーションと色彩が近未来の東京をリアルに描き出している傑作と言えるでしょう。

5.パーフェクトブルー(1997 監督今敏
この映画は大人気アイドルグループを脱退し女優転身を発表した主人公霧越未麻が、その後ファン達によるストーカー被害に苦しみ、そして彼女の友人や知り合いの殺害事件により精神的に追い込まれていく様子を描いています。
その綿密なアニメーションとリアルな描写と共に、ファンが見るアイドル像が実際の本人の性格にどのような影響を与えうるのかということを今監督はこの映画で体現しています。

6.人狼 JIN-ROH(1999 監督沖浦啓之
押井守の作品「ケルベロス・サーガ」をもとにしたこの映画は、人々による暴動が日常茶飯事となっている1950年代の東京を舞台にしており、それに対応するために政府が設立した特別警察部隊を中心に物語が展開していきます。
この映画では視聴者に恐怖感を与えるような手の込んだ作画が特徴的であり、またキャラクターもリアルに描かれおり、アニメーションはこの物語の暗い雰囲気を上手に引き出すような作りとなっています。

7.雪のむこう、約束の場所(2004 監督新海誠
物語は第二次世界大戦で南北に分断された日本を舞台にしており、ある三人の青年、浩紀、拓也、佐由理は北海道に立てられた巨大な謎の塔の秘密を探るべく、飛行機を作りその塔まで飛んで行こうという計画を立てます。しかしながら佐由理が昏睡状態に陥ってしまったため、浩紀と拓也は彼女を救う方法を模索し始めます。
この物語は極めて複雑ですが、技術的にも内容的にも完成度はとても高く、見ている者すべてを虜にするような作品となっています。

8.マインド・ゲーム(2004 監督湯浅政明
漫画家の西はある日初恋の相手みょんと再開を果し、彼女の父が経営するレストランに入ったところをヤクザによって襲撃され、死亡してしまいます。しかしながらこれは物語の始まりにすぎません。この映画はアニメーションとそのスクリプトにおいて型破りと言っていいほど独特な作品となっています。

9.時をかける少女(2006 監督細田守
この物語は高校生の紺野真琴が、彼女の致命的事故の後に自分にタイムリープの能力があることを発見するところから始まります。彼女は自由に過去と現在を行ったり来たりしていきますが、しかしある日彼女はタイムリープできる回数には限りがあるということに気が付きます。技術面ではもちろんのこと、シンプルに描かれたキャラクターと綿密に描かれた背景のコントラストが、この作品の魅力的なアニメーションを演出しています。

10.秒速5センチメートル(2007 監督新海誠
この映画は3部構成となっており、それぞれが貴樹と彼の幼馴染明里の姿を時の流れと共に描いています。感銘的なアニメーションだけでなく、人生と愛の成長をテーマに、2人の様子がリアルに描写されたこの映画は、まさにリアリズムを体現した作品と言えます。